XiaomiのRetinaディスプレイ!?なんとなくしか知らないRetinaディスプレイについて
先日、Gearbestでタブレットを物色していたところ、Xiaomiの昨年のモデルであるMi Pad 2に出会いました。
なにからなにまでAppleくせーXiaomiだけあって、Mi Padもパッと見ではiPadかと思うようなデザインをしています。
デザインというか、売り方がAppleっぽいんですよね。
リスペクトなのかもしれないけれど。
こうやって並ぶと、もう遠目にはiPad売ってるようにしか見えませんw
で、よくよくこのモデルの仕様を見ていたら、
なんて書いてあるじゃないですか!!
「へぇー、Appleも採用しているあのRetinaを使ってるんだ」なんて思った方がいたらアウトです。
「GearbestではRetina DisplayじゃなくてRetina Screenなんだからセフセフ」って思ってる方も、公式サイトには「Retina Display」としっかり記載がありましたw
さて、いったい何がアウトなんでしょうか。
それは「Retina Displayとはなんぞや」というのを知ることで見えてきます。
Retina Displayについて
結論から先に書いておくと、Retina DisplayというのはAppleが独自に決めた「高精細ディスプレイの名称」です。
2010年に発売されたiPhone 4に採用された際、キャッチフレーズとして使われたもので、Retina=網膜という意味から、「人間が認識できる限界に近い高精細さを持つディスプレイ」をRetina Displayとして設定しているそうです。
Retinaは「レティナ」「レティーナ」と呼ばれます。
その定義はあいまい
Retinaの定義としては「高精細である」ということが挙げられており、特に厳密に解像度がいくつ以上であるといったような指定があるものではありません。
要はその端末において従来よりもめちゃくちゃ綺麗に表示されるような解像度のディスプレイをRetinaと呼ぶということみたいです。
現にiPhoneとiPad、Mac各種では解像度がバラバラですが、どれもRetinaディスプレイだということです。
Appleが特許を持っているもの
で、何がマズいのかというと、当初はキャッチフレーズ的に使った言葉だったかもしれませんが、Appleはその後2012年に「Retina」で特許を取得しています。
当時から定義があいまいなRetinaという名称を他のメーカーが勝手に使いだしていたので、特許を取得したことでRetinaという言葉はApple独自のものとなったわけです。
つまり、XiaomiのMi Padのディスプレイがどれだけ高精細だったとしても、iPadよりも優れていたのだとしても、それは決してRetinaではないということを意味します。
場合によっては特許侵害でAppleに訴えられてもおかしくない状況と言えます。
おわりに
とはいえ、メーカーがRetinaと勝手に謳う商品は、それ相応の解像度であることを表現したいのでしょうから、ユーザーからしたら「へぇー、Appleも採用しているあのRetinaを使ってるんだ」って感覚でも間違いではないんですけどね。
ただ、それを公に良しとしてしまうわけにはいきません。
その昔、ギターの「レスポール」というモデルがギブソン独自のものから一般的な名称になったことがありました。
Retinaもそのうちそうなる可能性がないとは言えませんが、今のところは勝手に使ってはいけない名称です。