なぜGPSがないFireタブレットでポケモンGOができるのか?位置情報サービスとWi-Fiの関係
Amazonが販売するFireタブレットはPrime会員の場合かなりお得に購入ができる激安タブレットです。
このFireタブレットにもGoogle Playをインストールすることで、ポケモンGOがプレイ可能です。
でも、FireタブレットってGPS機能がなかったはず。
ではどうやって現在地を特定しているのでしょうか。
これにはWi-Fiを使った位置情報サービスが活躍していました。
GPSとWi-Fiを使った位置情報サービス
FireタブレットでポケモンGOを動かすには、設定から「ワイヤレス」→「位置情報サービス」と進み、ONにしておく必要があります。
この位置情報サービスには「サードパーティのアプリまたはウェブサイトにWi-Fiで位置情報を公開する」との記述があり、Wi-Fiを使って位置情報を得ていることがわかります。
さて、位置情報を得るための機能といえば、有名なのはGPSです。
この2つの違いはいったい何なのでしょうか。
GPSとは
そもそもGPSというのはGlobal Positioning Systemの略で、複数の人工衛星から電波をキャッチすることで現在地を特定する仕組みです。
もともとはアメリカが軍事用に開発したものです。
同じく人工衛星から現在地を割り出せる仕組みでGLONASSというものもありますがこちらはロシアが開発したものです。
GPSやGLONASSは人工衛星からの電波によって現在地を割り出しているため、インターネットに接続している必要がありません。
カーナビがインターネット接続がなくても正常に動くのはそのためです。
GPSはその性質上20m程度の誤差が出やすい、屋内では使用できないという問題を持っています。
Wi-Fi位置情報サービスとは
衛星を使ったGPSと比べるために、場合によってはWi-Fi GPSとも書かれる「Wi-Fiを使った位置情報サービス」があります。
Fireタブレットをはじめとした、Wi-Fiモデルのタブレットの多くはこの仕組みを使って現在地を割り出しています。
複数のWi-Fiの基地局(アクセスポイント)からbeaconという情報を受け取ることで、そのアクセスポイントの住所などから絞り込んでいくというもの。
そのため、GPS受信機が搭載されていない端末でも現在地がわかるようになるわけです。
Wi-FIの電波を受信できることが条件となるため、屋内でも使用が可能です。
A-GPSとは
さらにセルラー版タブレットのようにSIMが使えるタイプのものにはA-GPSという機能が備わっています。
これはAssisted GPSの略称で、GPSだけでは不十分な部分を補う機能になります。
モバイルデータ通信を使うことで屋内でもGPSの精度を高められるという特徴があります。
おわりに
GPS受信機を搭載していないタブレットは多いですが、Wi-Fi機能がないタブレットというのは基本的にありえません。
つまり大方のタブレットはWi-Fiによる位置情報サービスを利用することができるということです。
ただし、タブレットをカーナビとして使おうとする場合などは必ずWi-Fi環境にある必要があるため、別途モバイルルーターやスマホでのテザリングによってタブレットにWi-Fi環境を作ってあげる必要が出てきます。