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Vernee Xの実機開封レビュー!Helio P23のAntutuスコアやデレステなど!

2018/06/17

名前といい、ディスプレイサイズといい、顔認証といい・・・アレを意識しているとしか思えない中華スマホ「Vernee X」が届きました。

[参考]Vernee X, Global Presale - Gearbest

めちゃくちゃ気になっていただけにワクワクして使ってみたんですが・・・結論から言うと「現時点ではまだちょっと残念な端末」かもしれません。
公称スペックと実機で違う部分があるなど「嘘だと言ってよバーニィ」って感じです。

ただ、新型SoCのHelio P23搭載機である点や、メモリー6GB、ストレージ128GBといったハイスペック端末に引けを取らない内容でありながら非常に安価である点などはかなり魅力的と言えるのではないでしょうか。

実際に少し触ってみた感じをレビューしたいと思います。

※追記:その他の安価中華スマホと同じように、本機種にもマルウェアらしきが仕込まれており、また「売り」であるクアッドレンズもどうやらウソだったようです。
そのあたりもレビュー致します。

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Vernee Xのスペック

最初にVernee Xのスペックを書いておきます。
公称スペック(おそらく公式が発表、各販売店が掲げているスペック)は以下の通り。

CPU Mediatek Helio P23
オクタコア2.3GHz
メモリー 4GB / 6GB
ストレージ 64GB / 128GB
Micro SD 128GBまで対応
OS Android 7.1
画面 6インチ
2160 x 1080ピクセル
バッテリー 6200mAh
ネットワーク GSM: 850,900,1800, 1900MHz
W-CDMA: B1, B8
FDD-LTE:B1, B3, B7, B8, B20
Wi-Fi:802.11a/b/g/n
Bluetooth 4.0
カメラ 16MP + 5MP / 13MP + 5MP
外部端子 Micro x Nano SIMスロット(DSDS)
3.5mmオーディオジャック
USB Type-C(OTG)
サイズ 15.95 x 7.6 x 0.98cm
重さ 204g
価格 $200ぐらい / $250ぐらい

※事前に先行案内されていた情報とは画面サイズや重量が若干変更になっています。

ただこれ、あくまで公称スペックであって・・・実際とは違う部分もありました。
追って説明したいと思います。

Vernee Xの開封~外観レビュー

箱の中に入っていたのは本体の他に、充電用のアダプター、USB Type-Cケーブル、Type-C用オーディオコネクタ、マニュアル冊子類、画面保護シート、シリコンケースです。
充電用アダプターはEUプラグなので、日本で使うには変換コネクターが必要ですね。
※5V/7V/9Vの2Aまたは12Vの1.5Aが出力されると書いてあったので、相当のUSBアダプターなら兼用できるはずです。

本体にはもともと前背面ともに保護シールが貼られているので、使う前にこれを剥がせばピッカピカです。

例によって、保護シールの下には初期状態からもう少し強度がありそうな保護シートが貼られているので・・・このまま使ってOKですね。
もしかしたら付属していた保護シールはこれの予備なのかもしれません。

ただ、残念なことに、元からついていた保護シートに気泡が入っていました・・・。
剥がして新しいのに貼り替えるべきか・・・悩みますw

背面の質感はこんな感じ。
プラにメタリック風の塗装をしたような印象です。

Vernee Xは前面背面共にデュアルレンズとなっています。つまり4レンズスマホ。
なかなか攻めてる感じがしますね~。

下側のレンズがおそらく5MPのもので、Blurモード(対象物のまわりをぼかすやつ)で活躍してくれます。

付属のシリコンケースをつけるとこんな感じ。
しっかりと4つの角をガードしてくれていますね。

ただ、手に持った感じで、かなり分厚く野暮ったい感じになってしまう点が残念。

分厚くて重い

この端末・・・そもそも分厚いんですよ。
メーカー公式動画にて「9.8mm ULTRA SLIM」とか書いてあったんですけど、このご時世9.8mmは全然スリムじゃないですからね・・・。

なんだったら僕がここ1年以内に触った端末の中で2番目に分厚いです。
※1番はOUKITEL K10000 proの14mm。OnePlus 5の2台分です。

【クッソ重い】OUKITEL K10000 Proが届いた!ファーストインプレッションレビュー

公式の画像などではかなりスタイリッシュに見えるだけに、実際に届いた端末を手に取った時の分厚さと重さにはちょっとがっかりする人もいるかもです。
事前に「9.8mm」の厚みと、「204g」の重みを想定しておくことが重要です。

画質はさすがの2Kクオリティ

画質についてはもう特筆すべきことではないかもしれません。
2160 x 1060(18:9の2K)は今のスマホ界ベゼルレス端末におけるスタンダードですね。

これは本当に文句なしで綺麗です。

こちらがOnePlus 5に同じ画像を表示したもの。
Vernee Xの方が画面サイズが本体サイズに対して大きいのでより画面いっぱいに画像が広がって見えていい感じです。

Helio P23のAntutuスコアは6万点!3Dスペックは驚くほど低い!?

早速Antutuをインストールしてスコアを測定してみました。
3回試して、だいたい6万点前後といったところです。

CPUモデルはMT6763V/Vと書いてありました。
これが新しいMediatek製SoC「Helio P23」の型番なわけですね。

メモリーは5784MBなので、スペック表通り約6GB。
ストレージも109.88GBとなっていたのでおそらく128GBですね。

気になったのはマルチタッチがたったの3点だったこと。
最近のスマホにしては少なすぎじゃないですかね!?

まぁ、僕なんかは10点マルチタッチがあったとしても使い道ないんですが・・・なんとなく3点というのは必要最低限すぎて不安になりますw

今回は3Dスコアを測るのに3D Markなるアプリを使ってみました。
Sling Shot Extremeというテストで算出されたスコアは「69点」というもの。

これ・・・ものっそい低いです。
参考までにOnePlus 5で同じベンチマークを試した結果、3762点という数字が出ています。

さすがにOnePlus 5はハイエンド端末なので比べちゃダメだよな・・・と、本端末よりもうちょっとだけスペックの高いUMIDIGI S2 Proで試したところ、609点という数字が出ました。
同じくElephoneのS8だと1080点。

低くても3桁の数字は出ていそうな中、69点ってやばくないですかw
もしかしたらテスト時の環境に左右されるのかもしれませんが・・・何回やっても「69」でした。

ただ、Helio P23に搭載されるMali-G71は消費電力を抑えたうえで高い性能を発揮できるGPUという話なので・・・もしかしたらこういったベンチマークソフトでは見えない部分みたいなのがあるのかもですね?

デレステも快適

ベンチマーク結果はあまり関係ないのか、デレステは普通にプレイ可能でした。
初期のLIVE設定も「3D標準」にセットされています。

最初にプレイした時、全然タッチが反応してくれなかったので「マルチタッチが3点のせいか!?」とか「3Dモードでプレイしているからか!?」とか疑いましたが・・・その後何度か再起動したりしているうちにちゃんとタップの認識もしてくれるようになり、普通に自分の中で最高スコアが出せたりしています。

ただ、OnePlus 5などのハイスペック機種に比べると、ライブ以外の部分で不満が出てしまうのは仕方ないところかもしれません。
たとえばゲームの読み込みとか、ルームの切り替えなどで若干ロード時間が長いような気がします。

DSDV対応は今のところ無し

Helio P23といえば、世界初のDSDV(Dual Standby Dual VoLTE)対応SoCと言われています。

要するに4G×4Gのデュアルスタンバイが可能ということ。

この機能を欲している人がどれぐらいいるかはわかりませんが、僕は普段4G×3Gのデュアル環境でスマホを使っているので、そのうちDSDVも欲しくなるだろうなーとは思っています。

・・・が!!!

試してみたところ、どちらかのネットワークは3Gでしか設定が出来ませんでした。
ええええ・・・。

販売店担当者に確認してみたところ、どうやらDSDV対応はAndroid 8.1までおあずけとのこと。

現在のVernee XはAndroid 7.1が搭載されており、3月には8.1にアップデートされる予定があります。
なので、DSDVが可能になるのはそこからということになりますね。

SIMスロットは両方nanoだった。

ネットワーク絡みなのでついでに書いておきますが、記事執筆時点での販売店および公称スペックでは「Micro SIM x nano SIM」と記載があります。
これ、何気にMicro SIMユーザーにしてみたら嬉しいですよね。

メーカーの公式動画でもSIMスロットにnanoとMicroを挿しているイメージがあるんですが・・・

実際にはnano x nanoです・・・。

片方のnanoはMicro SDと共用なので・・・メーカーの担当者もそれと間違えたんですかね!?
えっ、そんなのあり得ます???w

これについても販売店担当者に確認したところ・・・たとえばnano x Microのモデルが存在するとかそういうことではなく、全てのモデルがnano x nanoとのこと。
なのでMicro SIMユーザー涙目。。。って感じです。

※実は僕もMicro SIMを活用したくてゲットしたんですけどね。。。

カメラ性能

僕がスマホに求めるものは端末自体の大きさ、軽さ、画面サイズ、動作スペック、そして・・・カメラの性能です。

画質はもとより、カメラの起動速度やシャッター音、オートフォーカス速度などなど・・・総合的に気になるんです。

結論から言うと・・・「画質はいいけど、その他はちょっと不満」といった感じでした。

たとえば画質でいうと、こんな感じ。
16MPは伊達じゃなく、そこそこ細かい写真が撮影できています。

撮影時のアスペクト比をミスりましたがw、OnePlus 5で撮影したのがこちら。
色味など、若干の不満要素もありますが及第点と言った感じではないでしょうか。

もう一つ比べてみます。

これがVernee Xで撮影したもの。

こちらがOnePlus 5。

明るいところだとコントラストが極端になるのかもですね。
このあたりは好みの問題かもしれません。

太陽光の下でカラフルなものを撮影したイメージ。

どうでしょう。
やや廉価なスマホカメラにありがちなコントラストといった感じかもしれません。

同じ画像を100%に拡大するとこんな感じです。

こちらは屋内での撮影イメージ。

やっぱり暗いところだと少しボヤっとしたような、なんだか薄い感じの写真品質になるかな・・・といった印象ですね。
たとえばレストラン等で食事の写真を撮ろうと思うと、あまり良い色味にはならないかもしれません。

画質以外で気になるところ

画質以外の気になる部分でいうと、オートフォーカスの遅さ、精度の低さ、フォーカス時および撮影時の音は僕的にNGでした。

普段OnePlus 5や普通の一眼レフなどで撮影しているので、ほぼ一瞬でフォーカスされるのに慣れてしまっています。
そういうのに比べると、やや一拍おいてからのフォーカスとなる本機ではシャッターチャンスを逃しそうな感じです。

また、フォーカス精度が低いというか・・・ピントが合わないことがありました。
ピントが合わなければ何度もフォーカスをし直す羽目になりますし、やっぱりシャッターチャンスを逃すかなと。

で、フォーカス時には「ピーーピッ!」という甲高い音が、撮影時にはパシャッという音がご丁寧に鳴ります。
これを消す設定もありません。

一応「設定→音」からラウドネスをオフにすることでそこそこ抑えられますし、音量ボタンで音量をサイレントにまで下げればならなくなりますが・・・使い勝手的に微妙ですね。

デュアルレンズを使ったボケ写真は「blur」というメニューから撮影可能です。
・・・が、その仕上がりはお察し。
iPhoneおよびAndroidの上位機種が搭載しているポートレートモードには及ばない感じです。

顔認証の精度は高い?

Vernee Xはフロントカメラもデュアルになっていて、さらには顔認証によるロックが出来るようになっています。

で、この顔認証ですが・・・UMIDIGI S2 Proよりは精度がいいんじゃないか・・・?って思えました。
とはいえ、一般的な顔認証(たとえばiPhone Xのやつとか)が、どれぐらいの精度なのかがわからないので・・・低いか高いかを安直には決め兼ねるところです。

ちなみに顔認証をするにはスタンバイ状態からスタンバイスイッチ(電源ボタン?)を押して、そこからカメラの方を向く感じになります。
何もボタンを押さずに認証してくれるならもうちょっと便利そうなんですが、一旦ボタンを押さなければならない点が若干手間に感じました。(例えば指紋認証なら何もボタンを押さずに指をタッチするだけなので解除が楽ですね)

追記:クアッドレンズはウソ!

先日、BLUBOO S1のデュアルレンズがダミーであるということが判明したので・・・この機種でもハードウェアのスキャンを行ってみました。
DEVICE INFO HWというアプリを使ってみたところ・・・ビンゴ。

この機種の売りである「レンズ4つ」というのはまるっきりウソだったっぽいです。
僕が確認した限りでは背面1つ、前面1つのレンズしか検出されませんでした。

※あくまでこのアプリの情報を信用するなら・・・という前提になりますが。

バッテリー持ちはいい!

最後になりますが、この端末、なんと6200mAhものバッテリーを搭載しているんですよ。

公式によれば、Helio P23の省電力性も相まって、620時間もの連続スタンバイが可能なんだとか。
620時間ということは、約26日間ですかw

さすがにそれは実現できないと思いますが、通常使用でも3日はもつとされています。
で、僕が実際に使ってみた感じですが・・・確かに2日以上はもちそうな印象がありました。

さすが、筐体サイズと重さを犠牲にしただけある・・・といった感じですね。

おわりに

というわけで、Vernee Xのレビューでした。

一通り使ってみた感じだと、そこそこいいですね。
MediatekのDuraSpeedや、Touchpalのキーボードなど意図しない&消せないアプリも入っていますが、まぁ価格と性能を考えたら仕方ないかなー?と。

カメラ性能は僕的には不満でしたが・・・^^;

3月のアップデートが楽しみな端末です。

[参考]Vernee X, Global Presale - Gearbest

追記:マルウェアについて

BLUBOO S1のマルウェア騒ぎがあってから気になったので本機種もウィルススキャンおよび通信チェックを行ってみました。

結果、黒です。
グレーかもしれないけど、だったとしても限りなく黒に近いグレーかと。

Dr.Web Lightというウィルススキャンアプリでフルスキャンしたところ、System/priv-app/に有名なBeautySnapが入っており、その中のAndroid.Lqsoft.3というファイルがウィルス認定されました。
そもそもDr.Web Lightが信用足るウィルスキャンアプリなのか、BeautySnapが本当にウィルスを含んだアプリなのかは難しいところですが・・・。

ただ、アプリ→システムを表示とやってもBeautySnapおよびAndroid.Lqsoft.3は見つからなかったんですよね・・・。
ROOT化しないと見えない位置にあるし・・・お手上げです。

また、No Root Firewallというアプリを入れて通信をチェックしていたら、これまた有名なcom.android.snapが異様なほどどこかに通信しているのがわかりました。

IP Addressから探ると、アリババとかタオバオとかのサーバーっぽいんですよ。
これは怪しさマックスですよね・・・。

ワイヤレスアップデートも半年近くかかりませんし・・・やっぱり安価な中華スマホはダメかもしれません。

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